【精神科のプロが語る】インフルエンサーの心が辛すぎる訳

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最近では、ネットでの誹謗中傷、炎上など、SNS上でのトラブルが大きな話題となっています。

それが原因で仕事を失ったり、命を絶つ方もいます。

では、どうしてインフルエンサーはキツいのか。

今回は自分自身との向き合い方という観点で、解説してみたいと思います。

インフルエンサーが辛いわけ

そもそも、どうしてインフルエンサーの方が辛い思いをしてしまうのでしょうか。

その中身は大きく分けて2つで、自分自身との向き合い方で感じるストレスと、他者との関わりで感じるストレスです。

言ってしまえば、内と外の2つです。

誹謗中傷や炎上、住所特定などの個人情報についてなど、対”外”のことは想像しやすいのではないでしょうか。

では、対”内”のことで、どうして自分自身でストレスを生んでしまうのでしょうか。

そこにあるのが、他者と比較して見た自分です。

  • 人の目に、どう映っているのか気になる。
  • 流行に乗れていないと嫌だと感じる。
  • SNSの”いいね”やコメントが気になる。

そんな方は要注意です。 知らず知らずのうちに、自分で自分の首を絞めてしまっているのかもしれません。

自分自身で自分を追い込むメカニズム

では、どうやって自分で自分を追い込んでいくのでしょうか。

S田がそこで考えるのが、競い合う評価項目の数です。

例えば、良いバッターの目安には打率があります。3割バッターなら優秀でしょう。

それに加えて、波が少なく安定して打てるか、変化球やバントなどへの対応のテクニックなどが評価項目に加えられるのです。 受験勉強では、5教科7科目で判定されますね。

図形問題が得意でも、関数が苦手でも、大きいカテゴリーで分けられて総合して評価されます。

インフルエンサーの方々を見ていると、その評価項目があまりにも多いように感じます。

それはフォロワー数、いいねの数、応援コメントなどの、目でわかる数字以外にもあります。

  • ぱっちりした二重、整った鼻筋などの顔のパーツについてや、身体のスタイルについて
  • オシャレな服装・どこに行ったか、どんな豪華なところで食事をしたか
  • 誰と写真に映っているか

挙げたらキリがありませんが、数字ではなく「かわいい!すごい!」の主観で評価する項目がとても多いことがわかります。

この”主観で評価”というところも大きなポイントです。 だんだんと自分の主観にフィルターがかかれば、数ヵ月前は満足していたことも、今では満足できない認識になってしまうことがあるからです。

そうやって、とんでもなく多い評価項目の中で、主観に頼った判断をしながら活動することが、SNSで闘う方々の戦場なのです。

じゃあどうすれば?

「だったらSNSは全てやめれば!!!」

なんて言っては意味がありません。 そうではなく、SNSとうまく付き合っていくにはどうすればいいか。

他者から見た自分と追い詰めることに疲れてしまったらどうすればいいか。

それは、評価の優先順位を整理することにあるのではないでしょうか。

先日S田が見かけた「ぽっちゃりさんに似合うコーディネート」というアカウントは、痩せることや細いことや顔のパーツの土俵ではなく、ありのままの自分を活かすための表現をしていました。

そのように、自分の武器、強み、闘う土俵を見つけるだけでも、自分自信を受け入れて、認めることにつながるのではないでしょうか。

ちなみに、「かわいい」という土俵は主観的な要素が強すぎることと、流行によって左右されることなどがあるので、本当にオススメ出来ません。

男の僕が言うのも変ですが、これまで多くの相談者さんからの話を聞いてきて、そう感じます。

そうやって評価項目を取捨選択していくことが、「自分の軸を持つ」ということにつながるのではないでしょうか。

まとめ

SNSの普及で、他者からの評価を意識するようになる時代です “自分を認めて、受け入れよう”というキャッチフレーズの書籍が流行っているからこそ、あえてS田らしく堅い表現で「自分が採用する評価項目を減らそう」なんて言ってみたりします。

この表現が腑に落ちる方、少しでも頭が整理できた方に届けば幸いです。 それではまた!

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看護師S田さん

エビデンス中毒、いわゆる「エビ厨」を自称する京大出身の生意気な看護師。
「根拠に基づく看護(EBN)」の普及のためにNur-switchを設立し、論文レビュー記事から雑記ブログまで幅広く執筆。
臨床に立ちながら精力的に記事を更新中!

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