介護食ってなかなか種類が限られているし、あまり美味しくなさそうというイメージがありますよね。
しかし、離乳食は種類が多く、対象年齢も月齢で設定されているので、「もういっそ離乳食を上手く代用できるのでは??」と素人心に思ってしまいました。
ということで、今回は介護食と離乳食で美味しいのはどっちなのか、果たして相互に代用できるのかどうかを比較と検討していきたいと思います!!!
今回の献立は「肉じゃが定食」
介護食と離乳食の比較をするために今回用意したのはこちら

メニューは
- 肉じゃが
- シチュー
- ごはん
の3品目で比較していきます!
これでおおよそ1人前かなぁという分量になっています。
それぞれをお皿に出してみると・・・


介護食は固形物が目立たないかなりトロトロな見た目です。
離乳食はグリーンピースほどの大きさのきざみ食になっています。
離乳食用のご飯は、お米のパウダーを水で溶かすタイプになっていて、今回は7~12か月向けの硬さに調節して固形っぽさを残してみました。
正直、美味しそうに見えるのはギリギリ離乳食の勝ちです(笑)
そして香りはなんとなく離乳食の方が強い印象です。
緊張しつつ、食べていきたいと思います!!
味での勝者はどっち!!
さて、いよいよ実食!!
【介護食】

肉じゃがはとろけるまで煮詰めたようなジャガイモの甘みが印象的です。
舌でも潰せるような柔らかいジャガイモがかすかな固形物っぽさを保っています。
味付けは思っていたよりもかなり良く、普通に和食チェーン店で出てくるようなおいしさでした。
シチューについて、固形っぽさは一切なく、完全にトロトロのポタージュのような舌触りでした。
ごはんはぷるぷるの舌触りでお米の風味はなく、“軽く茹でた白玉粉のような味”と表現するのがイメージしやすいかと思います・・・
全体を通して、我々が普段口にしている風味に近い内容が再現されていたという印象です。
【離乳食】

対象の月齢が離乳食の後半(普通食に近い)こともあり、固形の触感のある内容です。
肉じゃがはコロコロとした舌触りと柔らかい食感で、容易に噛める柔らかさです。
味付けも薄すぎず、きちんと一般的な肉じゃがらしい味です。
そしてシチューがかなりおいしい!!
ほうれん草やブロッコリーの野菜風味が強く、かなりコクのあるおいしい味付けでした!!
というのも、離乳食は乳児に様々な味覚を覚えてもらうために多彩な味付けを施してあるのです。(参考サイトより)
ということで、味と食べ応えでは離乳食の勝利です!!!
薬局などで手軽に手に入る上に、レパートリーが豊富な離乳食が介護食に代用できるとしたら、かなり助かりますよね。
栄養面はどうなのか
肉じゃが、シチューの栄養表示を見てみると下のようになります。

肉じゃがは離乳食に比べて介護食のカロリーとたんぱく質が約2倍、脂質は約10倍という内容になっています。

シチューに関しても離乳食に比べて介護食の脂質は大きく上回る結果になっています。
(ご飯については胃の容量を考慮して1人前の分量が大きく異なっていたため栄養面では割愛します)
全体的な栄養バランスで見ると、カロリーや脂質など、介護食の方が高いことがわかります。
これは健康機能を維持するために必要な栄養が成人の方が多いからであると考えられますね。
つまり、介護食を乳児に与えると栄養が過剰になってしまい、
離乳食だけでは高齢者に必要な栄養は満たせないのです。
そこで高齢者に離乳食を食べてもらう際には、デザート代わりにメイバランスなどの栄養補助飲料を一緒に飲むことで、栄養を補うことが出来ます。

このデザートを合わせると十分な定食メニューですね。
ちなみに、それぞれのお値段は
介護食:498円
離乳食:250.8円 (10食分のご飯パウダーは1食分計算)
コスパも圧倒的に離乳食の方がいいです!!!
メイバランスを足してもトントンくらいですね!
まとめ
さて、介護食vs離乳食をまとめてみると
このような内容になります。
離乳食といっても、月齢によって食感が異なるため「どこまで噛めるか、飲み込めるか」をきちんと把握して選ぶことが必要になります。
また、離乳食と介護食はともにとろみがついていますが、高齢者の方にとって適切なとろみかどうかも確認し、必要であればとろみ剤を追加してとろみの調整を行うことも重要です。
離乳食は介護食にそのまま活用はしにくいものがありますが、品揃えに限りのある介護食に飽きてきてしまった場合などにたまに活用するのは良い刺激になるかもしれません。
そしてこの食べ比べと同時進行で栄養補助飲料“メイバランス”の全11種を飲み比べしてみたので、是非是非そちらの記事もご覧ください!!
それではまた!
【参考文献】
高齢者の食事ステップの基本は「離乳食」を逆にたどる(最終閲覧2022.08.28)

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