病院から転職して学校で働くには?養護教諭、学校看護師について

看護師

今は看護師として医療の現場で働いているけれど、看護師の資格を生かして学校で働きたいという方のために、今回は養護教諭、学校看護師についてまとめました。

学校での看護職の仕事について

学校で看護師の資格が活きる仕事は、学校看護師や養護教諭です。

学校看護師は医療的ケアを必要としながら学校へ通う生徒への医療行為を行う看護師のことです。

養護教諭は保健室に常駐する教師で、いわゆる「保健室の先生」です。

ここからは、それぞれの役割について解説します。

学校看護師

学校看護師は医療的ケアを必要としながら学校へ通う生徒への医療行為を行います。

例えば、経管栄養の準備や投与、呼吸器管理や吸引などのケアなどがあります。

文部科学省によると、医療的ケアの例は以下の通りです。

特定行為とは、医療行為の中で、医師や看護師でなくても、研修を修了し、都道府県知事に認定された場合に「認定特定行為業務従事者」として一定の条件下で行うことができる行為のことです。以下の5つの行為がそれにあたります。

公立の特別支援学校の生徒の中で、吸引や呼吸器管理など呼吸に関するケアを必要とする生徒は平成29年の段階で68.0%と結構多いようです。学校看護師はあくまでも看護師なので教育には関わりません。

公立の場合、常勤の看護師が数名自治体にいます。その他の学校看護師の勤務体制は非常勤で、カンファとかで情報共有をしながら、毎日数校を複数人で掛持ちして巡回しているパターンが多いです。

立場としては、自治体の教育庁に所属しています。

養護教諭

養護教諭は保健室に常駐する教師で、いわゆる「保健室の先生」です

養護教諭は教員なので、教員免許状を持っていることが必要になります。

養護教諭については、以下の記事で詳しく説明しています。

養護教諭と学校看護師の違い

養護教諭と学校看護師の違いは、教員か看護師かということです。養護教諭は応急処置のみで医療行為を行いませんが、生徒指導やクラブ活動の指導といった教育にも関わります。学校看護師は医療行為を行いますが、教育には関わりません。

学生の頃に養護教諭の資格を取っていた方は、養護教諭に転職するのもいいと思います。資格がない方は、学校に行きなおして取ることになると思いますので、仕事を継続しながら、というのは難しいかもしれません。

2つの職業はかなり違うのでご自身が教育、医療のどちらがしたいのかよく考えて転職することをお勧めします。

それぞれの職業へのなり方

学校看護師になるには

前述したように小児への医療的ケアがメインなので、小児科での勤務経験があると有利だと思います。また、学校に医師は常駐していないので、急変時の対応経験などがあるとより良いかもしれません。

学校看護師を配置している学校は、公立小中学校、特別支援学校、私立学校など様々です。

お住まいの自治体の教育委員会のホームページに載っています。各自治体内の数校を巡回するなど非常勤の勤務形態が多いと思います。また、私立などは提携している医療機関から配属という形のところもあります。

対象の生徒たちについては、自治体や所属の医療機関内でカンファレンスを行って情報共有され、なにかあれば医師や管理職の看護師などに相談できるので安心です。

認定特定行為業務従事者の有無や生徒の人数、ケアの程度などで、常駐しているか否かは変わります。

養護教諭になるには

養護教諭になるには、大学や短期大学で養護教員免許を取得するための単位を取得する必要があります。教員免許を取得した後、自治体の教育委員会か私立学校の試験や面接を受けて採用されれば養護教諭として勤務が出来ます。

必要な免許や試験については以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

学校という生活の場所で子供と関われる仕事には、病院勤務にはないやりがいや魅力があります。是非転職の候補の一つとして検討してみてください。

【参考文献】

・文部科学省「学校における医療的ケアの現状と学校に勤務する看護師の役割について」

https://www.mext.go.jp/content/20200610-mxt_tokubetu02-000007673_01.pdf

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