こんにちは、Nur-switchのサイトを運営しているvinmanです。
今回は、「看護師と薬剤師のタスクシェア」について、精神科看護師のS田に聞いてみました。
国が医療従事者の業務を改善する方針と、それに対する現場の意見を紹介します。
「看護業務のタスクシェア」の背景
コロナウイルス流行で病床が逼迫し、医療従事者の負担が増える中、国は医療従事者のタスクシェアについて言及しました。
具体的には、薬剤師が看護師や介護士の仕事の一部を負担することで、医療の現場全体の負担を軽減するというものです。
5月末の日本経済新聞の1面を飾っており、ビジネスの関係者も注目しているようです。
タスクシェアについての、現場の看護師の見解
タスクシェアについて、精神科看護師のS田について聞いてみたところ、「あまり意味がないのでは」とのことでした。
理由は、「薬剤師や介護士が医療行為をできないから」ということでした。
そもそも看護師が行っている「医療行為」は、医師から指示を受けた行為を看護師が代わりに行うものを指しますが、薬剤師にはそれができないそうです。
例えば薬剤師が、看護師の業務である点滴の交換や、床ずれに薬をぬる行為を行うとしても、それは褥瘡に関する知識やベースの清潔操作ができないと難しいということです。
記事内では介護士が看護師の仕事を引き受けるという記載もありましたが、現時点では看護師と介護士の仕事が違うため、簡単に肩代わりはできないようです。
また、薬剤師がわざわざ看護師の仕事をする必要がないというのが、S田の意見でした。
仮にタスクシェアをできる状態になったとしても、薬剤師は普段薬局にいるため、やりたがらない人の方が多いのでは、とのことです。
現状はそれをお願いするほど人手不足なわけではないということです。
まとめ
今回の内容をまとめると、この話は机上の空論に終わるのではないか、ということでした。
医療従事者の皆さんの負担が軽くなるに越したことはありませんが、現場の人が本当に助かるような施策が生まれて欲しいと、願っています。
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