【新卒からでもOK】一人前の精神科ナースになるための世界地図

あいまいにしない精神科看護

看護師が新たに精神科に入ってから、

「どんなことを知っておけばいいのかわからない!」

「何を勉強していいかわからない!」

「とりあえずそれっぽいテキストを買ってみたけどこれで十分なのか不安。」

「病気、薬、看護ケア、どこから手をつけていいのかわからない。」

なんて悩んで、迷子になってしまうことってありますよね。

そんな方のために、この記事では知識として何を理解していけば良いのかをご紹介します!

絶対に参考になるので、最後まで見ていってください!

一人前の精神科ナースになるには

精神科ナースとして一人前になるために、どんなことを知っておく必要があるのか。

なんてなかなか難しい問題ですよね。

ちなみに日本精神科看護協会では、クリニカルラダーとして看護師の到達度を設定していますね。

そうはいっても、様々な参考書を見てきて、「精神疾患がわかる」「心の薬がわかる」なんて書籍をたくさん目にしてきたけれど、

  • 結局のところ何をどう勉強すればいいのかわからない
  • それぞれの知識がどう結びついているのかわからない。

なぜなら精神科では、疾患、薬、対人スキル、身体的介入など、学ぶことが多すぎる上に体系化されていないのが現状だからです。

そこで、今回の記事ではみなさんに“精神科看護師として身に着ける知識の概観”をお伝えします。

看護師を主体にした目線で精神科看護をまとめていくと、介入する人・される人。介入のための手段。介入される人の環境。介入のアプローチによるあれこれ。そんな風に分類できます。

そんな風にして臨床の精神科看護師としての経験を積んだS田が、精神科看護師が1人前になるために必要な学習を図で示すとこんな風になります。

つまりこの世界地図さえイメージ出来れば、自分が今まで勉強してきたことがどの領域なのか。そして、自分に足りないのがどの領域なのかがわかります。

ということで、Nur-switchでは

  • 第1章・・・患者さんのこと(心と病)
  • 第2章・・・医療の持っている手札(治療や環境)
  • 第3章・・・看護師自身のこと
  • 第4章・・・看護師-患者関係にまつわること
  • 第5章・・・患者さんの周りのこと

というくくりで目次を設定して、記事を分類して掲載していきます。

精神科について役立つ情報を体系化して読んでいくことで、是非役立てていってください。

具体的な学習内容をピックアップ!

患者さんの状況に関わる内容としての例を挙げてみます。

(第1章)メンタルステータスイグザミネーション

なんかのゲームの必殺技みたいですよね(笑)

何を示しているのかすぐに想像つかないかもしれません・・・

人には意識・意欲・感情の分野において様々なものを知覚して認識しています。

精神科で出会う患者さんはこれらの機能に障害が出てしまっている場合があり、それを適切に把握することが必要になります。

一言でいうと、心の読み取り方についての勉強です。

「心電図の読み方」「血液検査のデータの読み方」と同じくらい精神科では重要で基本的なところになります。

患者さんの精神状態を表す用語を適切に覚えていないと、カルテの記録にも苦労します・・・

これらの理由からS田が真っ先にオススメする学習領域はメンタルステータスイグザミネーションになります。

そのために、まずこの本は必須で持っておきたいところです!!

(第1章)精神疾患について

言うまでもなく、精神疾患についての学習も必須科目です。

正直、全部を理解するには膨大な時間がかかります。

そして、暗記までは看護師には求められていません。

おおまかに、臨床でよく出会う疾患について把握したうえで、知らないことがあったらすぐに頼れるテキストを1冊持っておくのがオススメの対応です。

ちなみに僕が疾患について頼りにしているテキストはこちら↓

(第2章)薬のこと

治療に関して最も看護師の課題になるのは薬についてです。(S田調べ)

患者さんへの治療に関する内容は絶対に学習するべき内容ですが、特に薬剤療法に関しては看護師が配薬を行って直接関わる部分なので、看護師のミスや知識不足が大きなダメージになりかねません。

そして、数字の暗記に頼ってしまうとかなりハードになってしまいます。

薬は毎回の配薬の時に意識して思い出すトレーニングをすることで知識が定着していきます。

なかなかマニアックではありますが、僕が重宝しているテキストはこれです!

(第3章)CVPPP

読み方は「しーぶいとりぷるぴー」で、日本語では「包括的暴力防止プログラム」と言われています。わかりやすく言うと、“暴れる患者さんと看護師自身を護るための精神科護身術”という感じです。

患者さんに掴まれた時の対応や、暴れる患者さんを看護師数名で抑える時の方法が理論的にまとめられています。

臨床に出る精神科看護師(特に急性期や救急)でこの技術を持っていない人は、かなりまずいです。というか院内研修などで全員が身に着ける技術です。

つまり、一人前になるためにというより、精神科看護師としては必須科目です。

(第3章)アンガーマネジメント

最後に、精神科の看護師をしていると、患者さんの症状の矛先が看護師に向くこともあります。

私達にとって「明らかに理不尽」な内容であったとしても、一旦話を聞かなければいけません。そんな時に、自分の感情と向き合うことになります。

いかにイライラを鎮めるか、どう気分を切り替えるか。

アンガーマネジメントはそんな怒りのコントロールをするための技術です。

一人前の精神科看護師は、自分の感情を患者さんにぶつけるようなことをせずに、本当に必要な内容を適切に伝えます。もちろん人間なので、ナースステーションでは悶々とした気持ちを同僚に伝えるのはセーフです(笑)

(僕にとってもかなり難しいですが!!!)

まとめ

精神科看護師として働きながら、Nur-switchというサイトを運営してきたS田が、各領域から「一人前の精神科看護師になるために」必要な項目を分類して、例をいくつか紹介してみました。

こんなNur-switchの精神科スイッチの、目次に沿って是非学習を進めてみてください!

そして、今回の記事のように、僕のオススメの書籍やNur-switchで紹介している書籍はこちらにまとめてあるので、もしよければ見ていってください!

このサイトでは、これらの知識や技術について体験談も含めて解説しています。

是非他の記事も読んでいってください!!

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看護師S田さん

エビデンス中毒、いわゆる「エビ厨」を自称する京大出身の生意気な看護師。
「根拠に基づく看護(EBN)」の普及のためにNur-switchを設立し、論文レビュー記事から雑記ブログまで幅広く執筆。
臨床に立ちながら精力的に記事を更新中!

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