『まんがで身につく アドラー 明日を変える心理学』を読んでみた

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こんにちは、今回は『嫌われる勇気』で有名なアドラーの心理学理論について漫画を交えて要約している『まんがで身につく アドラー 明日を変える心理学』のレビューをしていきます。

本書の構成

この漫画は、全部で8つのチャプターからなっている短編集です。

それぞれの章で、課題や困難に出会った主人公が共通のカフェのマスターに相談することで、アドラー心理学に基づいた助言を得て人生観を見直していくというストーリーになっています。

アドラーの理論の紹介をカフェのマスターがセリフとして語りかけることで、読者にとってもとても読みやすく理解しやすい内容となっています。

S田的な見どころ

精神科ナースのS田としての見どころは、第3章に出てくる“課題の分離”という内容です。

“課題の分離”とは、要約すると自分の課題と他人の課題をきちんと線引きして区別することです。そのため、自分の課題については向き合うことが必要ですが、他人の課題の責任まで過剰に背負いこむ必要はないのです。

しかし責任感の強さなどの自信の要因や、課題を押し付けられてしまうような環境要因によって、課題の分離が上手くできない場合があります。

実際に精神科病棟においても、疾患の発症に起因しているストレスの要因をよく見てみると、本来なら本人が背負うべきではない内容の課題が過剰なストレスを生んでいる場合もあります。

次の例を考えてみましょう

ギャンブル癖のある旦那が毎日のようにパチンコに通い、負ければ金銭を要求し、暴言や八つ当たりなどをされる女性患者さんがいたとします。

「でも私がもっと頑張って彼を抱えれば大丈夫になるはずなの」」

を言い、気づけば不眠傾向となり、自傷行為を認めました。

この場合、その患者さんは何がなの問題でしょうか?

(この例の紹介はここまでとしておきます)

このように、精神科病棟に入院してる患者さん自身は外的な要因などで自分の課題以上の内容を背負い、自身のキャパを超えてしまうことで、自信がうつ病や適応障害になりうるのです。

実際にみなさんも何か悩み事にであったときや、仕事での困難に出会ったときには“誰の課題なのか”という点について考えると、少し気持ちが軽くなることもあるかと思います。

まとめ

この漫画はアドラー心理学の内容について概要をとても理解しやすくまとめてあるので、アドラー心理学について初心者の方や、興味のある中学生や高校生の方にもオススメ出来る1冊となっています。

ぜひ、みなさんもこのような書籍で心を軽くしてみてください!

それではまた!

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看護師S田さん
看護師S田さん

京都大学卒業後、とある病院で看護師として勤務しながら、看護師の知識向上のため、「ナースイッチ」を創設。日々臨床と研究を両立しながら看護に向き合っています。


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