こんにちは、昨今話題になっているOpen AIのサービスであるChat GPTについて、以前の記事で著作権について触れてきました。
ネット上では
「Chat GPTを利用して記事を量産すれば簡単にブログが出来る」
「収益化してアフィリエイトをすれば簡単に稼げる」
という情報が流れていますが、前回の記事では、それが難しいという点について紹介してきました。
今回はもう一歩深堀りして、もしChat GPTを利用して作成した文章で何かの収益や損害が発生した時にはどうなるのか。
についてChat GPTご本人に確認したので、まとめていきたいと思います。
Chat GPTが生成した文書が他人の著作権を侵害したら・・・
さて、僕の編集者の上司とChat GPTについて話していたところ、とある疑問をいただきました。
それが「Webからテキストデータを収集しているChat GPTは他社の著作権を侵害する可能性はないのか」という問題です。
今、情報の信憑性も疑問視されているため、気になるところです。
Chat GPTが他者の著作権を侵害することはありませんか?
OpenAIが運用するChat GPTは、大量のテキストデータを学習して生成するものです。このモデルが生成する文章には、他者の著作権を侵害する可能性があります。
しかし、OpenAIは、モデルの利用に関して適切な法的規制やポリシーを導入しており、Chat GPTの利用者も著作権法に則った利用を行うように求めています。
また、利用者は、Chat GPTが生成する文章に関して、自己の責任において適切な確認や対応を行うことが求められます。著作権に関する問題が生じた場合は、利用者が自己で解決することになります。
一般的に、Chat GPTは支援ツールとしての利用を想定しており、著作物を直接生成するものではないことから、著作権に関する問題は避けられるよう努力することが期待されますが、100%保証することはできません。
(参考:Chat GPT)
なるほど!
要するに、
対策はしているけれど、著作権侵害の可能性はある
ということだそうです。
そうなると、知らず知らずのうちに他人の作品や情報を、AIを通じて権利侵害してしまう可能性も“なきにしもあらず”というわけですね。
じゃあ、そのような事態が起きた場合の対応についても確認していきましょう。
Chat GPTによって収益や損害が発生したら・・・
Chat GPTが他者の著作権を侵害していて、その生成した文章を使用して著作権問題が発生してしまった場合について、Chat GPTに聞いていきましょう。
Chat GPTが他者の著作権を侵害した場合、どのように保障されますか?
OpenAIは、Chat GPTを使用するユーザーに対して適切な使用方法を指示しており、他者の著作権を侵害する行為を防止するための説明を提供しています。また、他者の著作権を侵害することによって生じた問題については、法的責任はユーザーに帰属するものとなります。OpenAIは、Chat GPTによって生じた損害に関して、いかなる責任も負いません。
(参考:Chat GPT)
つまり、Chat GPTを使用して他者の著作権を侵害してしまった場合、その責任は使用者に帰属するそうです。
もう一歩、意地悪かもしれませんが詰めていきましょう。
それは、OpenAIは著作権の利益は所有するけれど、損害は保障しないという意味ですか?
OpenAIは、当社の製品およびサービスを使用することによって生じる著作権侵害に関して責任を負いません。使用者は、当社の製品およびサービスを使用することによって生じる著作権侵害に関して自己の責任で対処することが求められます。使用者は、当社の製品およびサービスを使用することによって生じる著作権侵害に関して、自己の責任を明確に理解し、同意するものとします。
(参考:Chat GPT)
車で事故した時にはドライバーが責任を負うというイメージでしょうか。
便利なツールですが、使い方を間違えてしまった場合やトラブルがあっても、使う人が責任をもって対処しなければなりません。
便利である反面、リテラシーは必要になっているのが現状です。
前回の記事からもお伝えした通り、Chat GPTで生成した文章は「参考」に留め、そのままの掲載や引用は避けることが賢明であると言えます。
ちなみに、損害については自己責任という結果でしたが、収益についても聞いてみると・・・
Chat GPTを利用してブログを書き、収益が上がった時に使用料の支払い義務はありますか?
OpenAIはAPIを通じてChat GPTを提供することにより、利用者が生み出した収益からの使用料の支払い義務を負います。詳細についてはOpenAIのウェブサイトや契約書に記載されている内容をご確認いただくか、OpenAIのサポートチームにお問い合わせください。
(参考:Chat GPT)
なんと使用料はかかるとのことです。
ちなみに、2/1に発表された有料版の「Chat GPT Plus」というサービスもあるため、具体的な使用料に関しては追ってまとめてみたいと思います。
少なからず、ユーザーは何らかのペイをした上で利用するという原則はあるようです。
まとめ
今回の内容を簡単に図式化すると下のようになります。

前回の記事の内容より、著作権はAIが持っているということになります。
使用における使用料はAIに収める必要があり、使用者はそれを引いた金額を受け取ることが出来ます。
(2/10時点でChat GPTが無料期間であるというのは、この使用料無料と同義なのではないかと推測できます)
しかしながら、Chat GPTの著作物に関する責任は使用者個人が負うため、賠償責任などは私たちに降りかかってきます。
これらのことから、
「Chat GPTを利用して記事を量産出来る」
「コンテンツの量に困ったらChat GPTが何とかしてくれる」
というネットに流れる情報は完全にワナであると言えます。
今後、メディアリテラシーについて今まで以上に踏み込んだ学習が必要になるでしょう。
Nur-switchでは、試験的にChat GPTを使用しての記事も作成しております。
権利等に配慮したAI活用の参考にしていただければ幸いです。
前回の記事を読んでいない方は是非そちらもご覧ください。
最後まで読んでくださってありがとうございます!
それではまた!
【参考】
Chat GPT
(また、この記事では主従関係を明確にするために、著者の執筆文字数の方が多くなるよう作成しております。)
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