【衝撃作】『大笑い!精神医学』を精神科看護師は最後まで読めませんでした・・・

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こんにちは、精神科看護師のS田です。

今回は『大笑い!精神医学』という書籍のレビューを試みました。

しかし、記事タイトルにある通り最後まで読み切れませんでした。

その内容や理由について紹介しつつ、読んだ限りの内容をレビューしていきたいと思います。

衝撃度・・・・・★★★★★

学びやすさ・・・★★★☆☆

マニアック度・・★★★★☆

※この書籍は精神医学の構造を真っ向から否定する内容にはなっています、賛否が分かれる内容にはなりますが、本記事では精神医学そのものの否定や精神科患者の否定に関する意図はありません。ご理解の上でご覧ください。※

『大笑い!精神医学』のなかみ

一言で表すと、精神医学への暴露本です。

精神医学の根拠や根底を覆すほどのインパクトのある内容です。

精神医学に関する裏の話や実態を描いた内容であるため、書籍の内容については賛否が生じるかと思われます。。。

(特に患者さんやその家族からは良い印象は抱かれにくい内容です)

100%鵜呑みにするのは望ましくないですがかなり興味深く、面白い内容になっています。

構成としては

  • 第1章 精神医学の正体
  • 第2章 知っておきたい、精神医学の歴史と計画
  • 第3章 それでもクスリを飲みますか?
  • 第4章 そして精神医学は社会に忍び込む
  • 第5章 「発達障害」なんてぜんぶウソ!

という5つのチャプターに分かれています。

チャプターの名前だけ見てもかなりのインパクトですね(笑)

2~4ページ程度の短編集のような構成で、読み切りやすい形式になっています。

この書籍の注意点と見どころ

冒頭でも記載しましたが、この書籍は精神医学の構造を真っ向から否定する内容になっています。しかし、おそらく筆者の意図としては患者や家族を否定する意図ではなく、精神科という領域がビジネスを背景にして拡大してきた歴史の紹介に焦点を当てています。

その点に留意した上で色眼鏡を一旦横に置いてから手に取ることが必要です!

「ええ!なんなのこれ!」という姿勢ではなく、「へ~そんなこともあったんだ、そんな目線もあるんだ」という姿勢で臨むことをお勧めします。(それでもかなりヘビーな内容です。)

1つ本文の表現を例として紹介します。

以下は本書からの引用です

胸が痛いと病院を訪れたあなたに対し、医師が
「胸が痛いというその症状は、心筋梗塞かもしれません。
検査ではそれっぽいですが、この検査は症状と病気との何の因果関係も説明できていません。
ただ私の勘ではたぶん心筋梗塞です。だから明日手術します」
なんて説明をしたら、あなたは怒りだすでしょう。それと同じようなことを精神科医はつねに行っているのです。
このバカバカしさを理解してください。
(第2章 ダマされてはいけない、科学的検査のウソより)

なかなかダイレクトに書かれています。

このような内容が各所にちりばめられています(笑)

あとは実際にみなさんの目で確かめてください。

S田の感想

僕の個人的な感想にはなりますが、精神科に入院する患者さんのうちのとある疾患群の方々には、「病院で何をしてあげられるのかな」や「看護として何を手伝えるのかな」と疑問に思いながら接していることがあります。

そして自分の力不足や知識不足なのではないかとすごく不甲斐ない想いをして過ごしてきました。そんな中この本を読んで、全部を自分のせいにしなくてもいいのかなと少しだけ気が楽になりました。

その反面、今自分自身が向き合っている医療そのものを否定されている感覚になり、「じゃあ自分が日々やっていることって何なのだろう」とドツボにハマってしまいそうになってしまい、第2章の中盤で読むことを中断しました。

正直なところ、精神科はビジネスとして回っている側面があるにしても、それで気持ちが救われている人が居るのなら良いのかなと思っています。

まとめ

いかがだったでしょうか。

現在日本で行われている精神医学そのものの存在を覆すような内容がリズミカルに書かれている書籍のレビューでした。

自分の向き合っている医療観や看護観に大きく影響しうる書籍なので、不調を訴える患者さんに“トンプクを渡す業務”に疑問や不満をもっている方なら是非読んでみて欲しい内容です。

ただ、最後まで読み切るには心の余裕が必要なことは間違いありません。

僕はいつか改めて続きを読んでみようと思うので、それまでは本棚の隅に置いておきます。

気になる方はこちらから見てみてください!

大笑い!精神医学

それではまた!

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【参考書籍・サイト】

『大笑い!精神医学』内海聡

看護師S田さん
看護師S田さん

京都大学卒業後、とある病院で看護師として勤務しながら、看護師の知識向上のため、「ナースイッチ」を創設。日々臨床と研究を両立しながら看護に向き合っています。

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