- 子どもの注意力が足りない
- 大人の発達障害として、注意欠陥を指摘された
- 夢中になると周りが見えなくなる
こんな悩みを抱えたことはありませんか?
じつは、注意力には4つのタイプがあるのです。
自分や、身近な人に長けている、欠けているのはどのタイプなのかを知るだけでスッと心が軽くなります。
そこで今回は、そんな「注意力」の4種類を分かりやすく整理してまとめていきます。
自分の悩みの種はどれなのか、確認してみてください!
それではいきましょう!
1つの物事に継続して集中する力
一般的によく聞く「集中力」というのはこれを指すことが多いですが、目の前にある何か1つのことに注意を向けて集中する力を持続性機能(焦点的注意)といいます。
この力が足りていないと、1つのことに集中して作業が出来ないため学校や職場ではかなり困ってしまいます。
注意散漫、集中力がない、気が散りやすいという評価をされてしまう原因になってしまいます。
この注意力に関しては、個人的な特性以外にも、日常の疲労やストレス、集中する際の環境なども影響するため、改善するために身の回りの整理をしてみると良いかもしれません。
ちなみに、この記事を最後まで読み切れるかどうかは、みなさんの持続性機能と僕の執筆力次第ということですね(笑)
集中していたことから、他のことに注意を切り替える力
物事に集中していた時に、他の情報が入ってきた時に意識を切り替える力を転換性機能といいます。
今、画面に向かって記事を読んでいるなら、誰かに話かけられて返答をする能力です。
何かをしている時に他のことに頭のスイッチを切り替える能力なので、日常の中で「出来る人は目立たないけれど、出来ない人は目立つ」という印象がありますね。
みんなが当然のように備えていると思わないことも必要です。
また、転換性機能が低下している状態は「没入」や「没頭」と呼ばれるため、その言葉で聞くとイメージしやすいですね。
そう聞くと、悪い事ではないのかもしれないと感じます(笑)
実際、社会生活に支障の出ない範囲であれば、十分生活していけます。
数多い情報の中から焦点を合わせる力
生活では様々な情報が私たちに降り注いできます。
そんな情報の中から、「今の自分に必要なもの」に焦点を当てて集中する力を選択性機能といいます。
雑音のある街中で特定の人との会話に集中したり、音楽を聞きながらの読書はこの効果です。
別名、カクテルパーティー効果とも言われています。
この選択的機能が低下していると、多くの情報をいっぺんに浴びることになってしまうため、認知症患者さんが人混みで立ちすくんでしまうのはこれが原因です。
いくつかのことに同時に注意を向ける力
最後は、いくつかの情報に同時に注意を向ける力で、分配性・分割性機能といいます。
ちなみにS田自身はこの能力が著しく低いです。
例えば、電車の中で本を読んだり記事を書いていると、外の刺激がほとんど脳内に入ってこないので、気づいたら何駅も乗り過ごしてしまったりします。かなりよくやってしまいます。
持続性機能が優位になり、分割性機能と選択性機能が低下していると、このような状況になるというわけです。
4つの注意力を乗りこなすには
ここまで4種類の注意について紹介してみました。
ここで改めて注意の定義について見てみると、
注意とは,体験のある部分に意識の焦点をあてる努力のことで,焦点があてられていない部分については無意識です。また注意とは,適切な情報の選択過程であり,注意が向けられている情報は,五感を通して入ってくる感覚情報(知覚情報)だけでなく,過去の記憶情報,思考情報などがあります。
(参考書籍① P169)
とあります。
つまり、
「道を歩いていて元カレのことをふと思い出した」
なんて時には、過去のことに対しても分配性機能が働いています(笑)
実際の僕の例として「頭の中の思考がどんどん強くなって、集中したいことに選択的に集中しにくくなる」ことがあります。
「ムカつく上司に言われたあの一言で、イライラして仕事に集中できない」
なんて経験もあるのではないでしょうか??
ここまで紹介してわかる通り、注意力・集中力を乗りこなすのは一筋縄ではいかないようです。
でも、自分の特性を知ることで、かなり前向きに付き合っていけるようになります。
環境要因に配慮をして、自分が集中しやすい環境を作っていくように意識してみましょう。
そして、自分の注意力に偏りを感じたら、事前に対策を練ってみましょう。
この記事を読んだあなたは、注意力そのものを知れたので、既に大きな一歩を進んでいます。
まとめ

注意力・集中力を4種類解説してみました。
この記事を書いている時の僕も、最後まで読み切ったみなさんも、持続性機能がきちんと働いているかと思います。
ただ、なにか1つでも欠けていればそれが障害というわけではありません。
人によって、どれか1つの機能が欠けていたり、いくつかが同時に欠けていたりすることもあります。
特にこれら4種類の注意力については、全てが完璧に備わっていることの方が珍しいくらいです。
つまり、足りていないのもまた個性です。
日常生活に大きな支障をきたしてしまう前に、自分の”どの注意力が弱点か”を知ることで、事前に対策をしていけると良いですね。
Nur-switchでは他にも役立つ資格や知識について紹介しています。
是非ご覧ください!
最後まで読んでくださってありがとうございます!
それではまた!
【参考文献】
①
他科に誇れる精神科の専門技術
メンタル ステータス イグザミネーション Vol.1 第2版
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