学校の体力測定で誰もがやったことのある握力測定。
そんな握力測定が、実は認知症予防に役立つことを知っていますか?
今回は、意外と知らない「握力が健康に与える影響」を解説します。
最近は、家庭でも測れる握力計も出ていますので、家での握力の計り方やコツ、握力計の選び方もご紹介していきます。
握力が健康に与える影響
高齢者の握力測定は、全身の筋力の低下が著した虚弱高齢者である「サルコペニア」を判断する評価方法として、医療や介護の現場において重要とされています。
この「サルコペニア」は、握力を定期的に測定することで、虚弱を早期発見することが出来ると言われています。
また、握力を鍛えると脳が活性化され、認知症予防が叶うとも言われています。
自宅での握力の計り方
最近では、自宅で手軽で簡単に計測が出来る握力計も登場しています。ですが、「どれを選べばよいのか分からない」「握力の測り方が分からない」という方も多いはずです。
握力計の正しい計測の仕方やコツ
グリップを握るだけ、とシンプルな測定方法だからこそ、正しい計測の仕方が重要となります。同時にコツもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
まずは、正しい計測の仕方です。
- 立ち上がった状態で、まっすぐ姿勢を維持します。立ち上がることが難しい方は、無理せずに座位で行ないましょう。
- 力を入れずにグリップを握った時に、人差し指の第2関節が90度に曲がるように握り幅を調整します。
- 両足の幅を肩幅に開きます。身体の力を抜いてリラックスした状態で握力計を持ちます。この時に、握力計の測定表示面が身体の外側になるように持ちます。
- 息を深く吸ったあと、息を吐きながらグリップに力を込めます。
- 左右の手で2回ずつ計測するのが基本です。連続で2回測るのではなく、交互に行ないます。
次にコツです。
- 握力計を振ったり、身体にくっつけて計測しないようにする。
- 手首や肘が曲がらないように注意する。
- 一気に力を入れる。
- 声を出しながら握ると、力が入りやすい。
握力計の選び方
では、自宅で測れる握力計はあるのでしょうか?
握力計には、「デジタル式」と「アナログ式」の2種類があります。
それぞれのメリットとデメリットを紹介しますので、自分に合ったものを選ぶための参考にしてください。
デジタル式
細かい計測結果を知りたいのであれば、「デジタル式」がおすすめです。
「デジタル式」は、液晶パネルに0.1単位の細かな数値が計測できるので、一目で結果が確認できます。また最近では、前回の計測値が保存出来る登録機能や自分の平均値が測定出来る自動算出機能を搭載しているものもあります。
ですが、液晶パネルゆえに電池交換が必要となります。交換するタイミングはそんなに多くないと思いますが、電池が切れていた時にすぐ交換できるよう、あらかじめ予備用の電池を準備しておくとよいでしょう。
アナログ式
昔ながらの握力計です。
「アナログ式は」、液晶パネルではなく、針が指した目盛りを読んで計測します。「デジタル式」と違って電池交換が不要なので、測定したいときにすぐ使えます。
ですが、最小単位が0.5刻みであるものが多いため、厳密な数値を期待する方には向かないかもしれません。さらに、針が指した目盛りを読み取る必要があるので、人によっては見方にズレが生じ、読み取った数値が異なってしまう可能性があります。
最小計測値単位
「デジタル式」なら、0.1㎏単位、「アナログ式」なら0.5㎏単位になります。「アナログ式」の0.5㎏単位は、目盛りが500gに振り分けられていることを指します。
最大計測値
多くのものが90㎏〜100㎏まで計測が出来ます。日本人の成人男性の握力の平均値は、約50㎏なので、あまり心配する必要はありませんが、トレーニングをされている方は、100㎏まで計測出来るものをおすすめします。
なお、高齢者や学童向けのものは、50㎏までしか計測出来ないものもあります。
家庭用おすすめ握力計5選
N-FORCE デジタル握力計
デジタル表示部分が大きく、一目で数値を把握しやすいです。
年齢や性別ごとの平均値をクリアしたり、前回の測定値を上回ったりすると、液晶パネルで知らせる機能を搭載しているのが特徴です。
グリップ幅を自由に変えられるため、手が小さい方でも問題なく使えます。
日本国内のスポーツジム、介護施設、学校、法人、団体で選ばれており、一般家庭でも多く使用されています。
*最小計測値単位は0.1㎏、最大計測値は90㎏。
zakka-town デジタル握力計
デジタル表示が部分が大きく、一目で数値を把握しやすいです。
スタンダードで使いやすく、データの誤差範囲が±0.5㎏と高い精度が特徴です。
年齢や性別ごとの平均値が記録されており、自分の握力を平均と比較するのに便利です。
*最小計測値単位は0.1㎏、最大計測値は90㎏。
Handexer デジタル握力計
バックライト付きの液晶パネルで数字が見やすいです。
グリップは滑り止め付きで、調整ノブを回して簡単にサイズ合わせが出来ます。スポーツトレーニングのほかリハビリなどでも活躍しています。
*最小計測値単位は0.1㎏、最大計測値は120㎏。
トーエイライト 握力計
本体はポリカーボネート製、グリップにはアルミダイキャストを使用しており、耐久性に優れています。最大100㎏まで測定が出来るので、本格的に体力づくりをしている人にも便利です。電池が不要のアナログ式で、ランニングコストの心配がないのも魅力です。
*最小計測値単位は0.5㎏、最大計測値は100㎏。
zmayastar デジタル握力計
グリップには滑り止めが付いており、汗をかいている時や乾燥している時も滑りにくいです。約7.5㎝×16.5㎝とコンパクトサイズのため、持ち運びに便利なのが特徴です。アナログ表示なので、電池が不要なのも助かります。
自宅保管のし易さ以外にも、ジムやリハビリ施設などに持って行って、こまめに握力をチェックしたい人にピッタリです。
*最小計測値単位は0.1㎏、最大計測値は60㎏。
まとめ
安全で簡単に行える握力計は、筋力・体力が持続しているのか、低下してきたのか、おおよそを知ることができます。
また、筋力トレーニングの意識向上、健康や障害予防などの意識づけにもなります。
用途別にさまざまな握力計が登場していますので、ぜひ自分に合うものを見つけてみてください。
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